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晩秋のイタリア料理教室は栗料理

【イタリア料理教室で栗料理を学んだ一日】

今回のテーマは「栗料理」
栗が穫れるこの季節には、イタリアの料理
誌で必ず特集される。
タリアテッレ、ポレンタ、ニョッキ・・・粉ものなので軟質小麦と同じ料理が作られる。

栗の中には、マッローネ(大きな栗)カスターニャ(小さい栗・山栗)のお話から始まる。
マッローネは、リッカ
カスターニャは、ポーヴェラ

クチーナポーヴェラにとっての栗は、生きるための料理
小麦が採れない高地(
トスコーエミリアーノ地方トスカーナとエミリアーロマーニャ地方の州境)では、栗が命を繋ぐ
晩秋に栗を収穫して、乾燥させ、粉にして・・・一年間持たせる!
貧しい時代には、乾燥した栗の茹で汁を飲んで生命を繋いだ

厳しい自然なのかで、少ない収穫物で暮らす人々の姿に想いを馳せてみる。

時代的背景から考えられる食材との組み合わせ、調味料の合わせ方・・・
長本和子先生がイタリアを旅した時の経験に基づく「食のお話の美味しさ」はたまらない♪

Necci/ネッチ

トスカーナ地方のスナック的な存在で、栗粉を水で溶いて焼く

だまにならないようにふるった栗粉はふるって・・・

 

フライパンで丸く焼いて、生ハム、リコッタ、ほうれん草を巻いて。

木の器も晩秋にピッタリで気持ちが落ち着く!
大きいのは小麦など粉物を大袋から出すもの

小さいものは寝かせた牛乳の上に浮いてくる生クリームをすくうもの。

Mezzaluna di castagna/栗のメッツァルーナ

メッツァルーナとは、半月という意味。

 

このラビオリの皮は栗の粉で、中も栗とパンチェッタだけ

パンチェッタがイイ仕事をして、栗の良さを引き出している。

ほんのりと栗の甘さを感じ、遠い昔の人はこの甘さに癒されたのではないかと胸が熱くなる

栗のメッツァルーナのラビオリ作りで余った生地はタリアテッレに♪

ソースはセコンドの煮込み汁を煮詰めて、1品追加に。

持ち寄ったワインを飲み、

美味しいお料理をいただき

みんな、笑顔になってお喋り・・・
煮込みの出来上がり

Marrone e maiale alla boschetta/栗と豚の森の煮込み

栗と豚の結び付きの話
山の中のイメージキノコと合わせて
先生のお話は、私の中でもイメージが膨らんで、森の香りがしてきます。

豚肉の中に大きな栗を仕込んで・・・

 

旨味を引き出すことと、閉じ込めることの重要性を改めて学ぶ。
当たり前のことなのに意識できていない自分に気が付く

勢いで、栗の粉を購入。
今年のクリスマスパーティーの前菜にネッチを作ろうと・・・
パスタマシーンがあったら、ラビオリやタリアテッレもつくれるのにな!

食後に、フルーツをいただきハーブティーで温まり

 

皆で終電に乗り込んだ夜でした。