ミシュランシェフ、パコ・モラレスのセミナーリオに参加!

「COOK JAPAN PROJECT」が手がける世界のスターシェフの数日限りのリミテッドレストラン。

世界各国の予約困難なレストランのシェフを2019年4月から10ヵ月にわたって順に招致するという、素晴らしい企画です。パコ・モラレスは、6月19~24日を担当。

詳細は、公式HPにてご確認くださいませ。

https://cookjapanproject.com/

Paco Morales/パコ・モラレス

1981年、スペイン南部アンダルシアに出身。

1995年から父が経営するレストランで働き、その後サラゴサのディアゴナルに始まり、グーゲンハイムビルバオムガリッツエルブジなどスペインの名店で技術を磨く。その後、ムガリッツに戻り研究開発部門に従事。

Andoni Luis Aduriz氏と様々な国でプレゼンテーションを行う。

2007年からマドリードのHospes HotelSenzoneレストランでエグゼクティブ・シェフとして働く。2009年にバレンシアのHotel Ferreroで自身の名を関したレストランをオープン。

2016年、故郷のコルドバにNoorをオープンし、ミシュラン1つ星を獲得。

パコ・モラレスの熱い想いを感じる時間でした

彼が生まれ育ったアンダルシア

古代ローマ帝国、中世イスラム王朝の中心都市として発展した都市。

約700年間イスラムの支配下にあり、キリスト教国も支配下にあったのは約300年余りという歴史的背景の地。

イスラムとユダヤの料理が根底にある。

アラブ人が長く滞在した地であり、アラブ料理がそこにあった。

アラブ料理とは、あらゆる料理に影響を及ぼした料理であり、そこからムスリムの文化に関心を持つこととなる。

古代から中世に発展した、現在はほとんど残されていない食文化を現代風にアレンジして蘇らせ、自身のレストランで提供。

その独創的で美しい盛り付けやスパイスやハーブを取り入れたフレッシュな味は、スペインの南端のレストランへ、ヨーロッパ各地からお客様が足を運ぶ。

レストランは8席。その8席のために20人のスタッフが働く

オープンキッチンになっていて、スタッフ全員が音を出さないように料理をし、指の音で合図をし、劇場にいるかのような雰囲気を味わってもらう。
想像するだけでドキドキしてきます!

シェフである彼が今回のように来日して不在の時は、レストランは営業しない。150ユーロをお料理に支払う特別なお客様に、それは失礼なことになるから!

100km以内の地元の伝統食材のみを使う。

オリーブオイルは、6~8種類を使い分け、30kmの地にある羊のバターは格別とのこと!

食器は、歴史的背景を含めて考えデザインする。

14Cのイスラム時代は、終焉のイメージで黒と白でデザイン。

直感的に決めることもある。

イスラム支配下では、キリスト教徒やユダヤ教徒はその信仰が許され、共存していた。

共に豚肉を普通に食した!

イスラムの料理を再現しようと考えたころ、当初はその時代と同じにし、火のみで料理しようと考えた。

火だけでは、その味に表現の限界があり、液体窒素を使ったり、低温料理を取り入れ、現在の形になる。

飲み物は料理に合わせたワインをソムリエが選んでいる。

セミナーリオを振り返って

1時間の中に、彼の話を画像を盛り込み、店のコンセプトを説明。

その後の質問タイムで、時間を超えても遮ることなく、手を挙げた全員の質問に誠意をもって応える姿。

ヒートアップして余すことなく伝えようとするその姿に、その人間性の素晴らしさも伝わり、充実した時間に酔いしれました。